広島の大型補強(前編)
大型補強に打って出た広島について書こうと思います。
今オフの主役は来季リーグを席捲できるのか。
前後編のうちの前編です。
20-21シーズンの広島
19-20シーズンにB2を制した広島は、田渡凌選手やアイザイア・マーフィー選手などの有力選手の補強に成功。
勢いそのままにB1リーグに乗り込みました。
が
20-21シーズン成績
9勝46敗
平均得点…76.0点(16位)
平均失点…86.8点(19位)
特にディフェンス面でうまく行かず、リーグ最低勝率に終わりました。
そのあと今回の大型補強に至るわけなのですが
・低迷の原因はなんだったのか
・補強はそれを補えるものなのか
について考えてみようと思います。
低迷の原因(というか気になること)
低迷の原因と言われると「全て」となりそうなのですが、
オフェンス面で気になったのが3Pシュートの試投数が少ないこと(リーグ19位)
これは3Pシュートを打たないエチェニケ選手の影響もあるのでしょうが、日本人のボールハンドラーの3人(田渡選手、岡本選手、古野選手)が3Pをほとんど打っていませんでした。
3人の中だと古野選手が一番打っているのですが彼も1試合平均だと2本を切っています。
3人で55試合で187本です。
これがどのぐらいの数字かと言いますと千葉の富樫選手が1人で365本
信州の西山選手が1人で361本です。
…まあこの2人は多すぎますのであまり参考にはなりませんが
ただ、岡本選手と古野選手は3P成功率が35%程度はあります。
新加入組の辻選手と同じぐらいです。
ですので、いくらなんでも少なすぎ。
もう少し打てるはずですし、打っても特に問題はなかったはずです。
広島の問題点の大きなところはここにあって、
日本人PGが全員点が取れなかったという点です。
3人の平均が
古野選手…3.9点
岡本選手…3.0点
田渡選手…2.9点
です。
もちろん他にもこんなチームはあります。
が、そのようなチームには絶対的な外国籍のスコアラーか、1試合12~13点程度を平均してとってくれる日本人エースの存在が必要になってきます。
恐らくエチェニケ選手にその役割を期待したのでしょうが
エチェニケ選手
20-21シーズンスタッツ
55試合(スタメン55試合)
平均32分出場
得点…17.1点
リバウンド…9.8本(3位)
アシスト…2.0本
ターンオーバー…2.0本
3P成功率…0.0%(試投数2本)
FG成功率…62.0%
FT成功率…74.1%
決して悪いスタッツではありません。
琉球のクーリー選手と大差ない程度の成績ではあります。
ただ、絶対的な得点源にはなれなかった、というのが実情かなと思います。
ということで広島のオフの課題は
・得点力のある日本人ハンドラー
もしくは
・絶対的な外国籍エース
のどちらかの獲得でした。
動きをおさらい
そんな広島のオフの動きです
移籍リストに掲示
古野選手
岡本選手
田渡選手(三遠に移籍)
小澤選手(今季は愛媛にレンタル)
森山選手
谷口選手
ネパウェ選手
まず、ハンドラーの3人は全て載せました。
再契約もありえますが、個々の部分は強く課題として認識しているのではないでしょうか。
残留
柳川選手
マーフィー選手
エチェニケ選手
朝山選手
逆にエチェニケ選手は残しました。
さらにハンドラー枠では柳川選手も契約しました。
前述の3人とは異なり3Pシュートを多投する柳川選手の契約はチームスタイル変更への意思表示なのかもしれません。(多分そこまで考えてはない、地元の選手だし)
加入
寺嶋選手(京都)
チャールズ・ジャクソン選手(渋谷)
辻選手
青木選手(ともに川崎)
ニック・メイヨ選手(北海道)
補強はこんな感じです。
課題でいうと日本人ハンドラーとして寺嶋選手と青木選手(もしかすると辻選手もそうかもしれない)
得点力のある外国籍選手としてメイヨ選手を獲得しました。
ジャクソン選手も得点力はありますが、エチェニケ選手とプレーエリアが被っている点が興味深いです。
次回は各選手を細かく見ていきます(多分)