杉浦佑成は三遠を救えるのか
今回は島根から三遠に移籍が発表された杉浦佑成選手について書いていこうと思います。
ズバリ彼は三遠を降格から救えるのか、見ていきましょう。
三遠ネオフェニックス
三遠のここ2年の成績です。
19-20シーズン
5勝36敗(リーグ最下位)
20-21シーズン
12勝47敗(リーグ19位)
…降格待ったなしの成績を何と2年間続けました。
降格がなかったレギュレーションにもっとも救われたチームであることに疑いの余地はないでしょう。
そしてそんな三遠が移籍市場で最初に取った行動には驚かされました。
川嶋勇人選手が秋田に移籍
今季飛躍的に数字を伸ばし(10.2得点、4.2アシスト)、スティール王(2.4本)にも輝いた選手をいともたやすく手放しました。
このあと杉浦選手含め何人かの新規加入もあったのですが、川嶋選手が流出という時点で正直何をしても基本的には収支はマイナスだと考えています。
降格候補の戦力であったのにさらに弱体化した
三遠を取り巻く状況は現状こうなっています。
(安藤誓哉選手とか取れれば話は別ですが。)
三遠は救えるのか
先に弱体化と述べましたが、それは去年の話。
今年の三遠のロスターには
津屋選手が残留し、杉浦選手に松脇選手といった成長が期待できる選手を揃えてきました。3人総入れ替えの外国籍選手もチームの大きなファクターですが、彼ら若手の成長具合によって今季の成績は左右されるはずです。
で、表題の杉浦選手です
杉浦佑成選手
20-21シーズンスタッツ
53試合(スタメン49試合)
平均21分出場
得点…6.8点
リバウンド…2.3本
アシスト…1.3本
ターンオーバー…1.0本
3P成功率…30.2%
FG成功率…35.4%
これでも島根の日本人選手では最多となる平均得点です(帰化選手のニカ・ウィリアムス選手を除く)。
ただ、日本人エースと呼ばれるような成績を残すことはできず、3P%も低いものになりました。
杉浦選手はシュートは上手なのですが、ドライブで切り込むスピードのある選手ではありません。
3Pシュート以外の得点パターンとしてフィジカルを生かしてゴール下でプレーする機会が増えるかなと島根移籍時には思っていましたが、オンザコート3を多用した島根においてはその機会はほとんどありませんでした。
ディフェンスでもオフェンスと同様でスピードのある2番タイプのプレイヤーは守ることが難しいですが、インサイドでファイトしてくるタイプへの守備は決して不得手ではありません。
総じて島根ではプレースタイルがチームの需要と合わず潜在能力のすべてを生かすことができないシーズンとなってしまいました。
その杉浦選手の目標スタッツはこちらになります。
西川貴之選手
19-20シーズンスタッツ
38試合(スタメン36試合)
平均29分出場
得点…10.2点
リバウンド…2.9本
アシスト…1.8本
ターンオーバー…1.6本
3P成功率…36.6%
FG成功率…41.1%
茨城に移籍が決まった西川選手の一昨季のスタッツです。
TOが多いですがそれを除けばこれぐらいのスタッツは残してほしい。と言いたいところなのですが、一昨季の三遠も勝てるチームではありませんでしたので、杉浦選手にはもう少し働いてほしい。
具体的には今季の得点を倍にするぐらいの活躍は期待しています。
最後に
筑波大学時代には現在オーストラリアで活躍する馬場雄大選手との二枚看板でインカレ3連覇を成し遂げた杉浦選手。
大学卒業後、気付けば馬場選手は随分遠くに行ってしまいました。
得点を倍にするというのは一見不可能ですし、チーム事情にも左右されるはずです。
しかし、杉浦選手の潜在能力からして不可能な目標ではないはずですし、これを達成すれば降格回避どころか5人制の日本代表も現実味を帯びてくるはずです。
真のエースへの脱皮を図れるのか、注目していきたいところです。
蛇足
加藤、秋山両選手の獲得という謎ムーブをぶちかました京都
HCの著しいダウングレードに成功し、エースも流出しそうな横浜
帰化選手が抜けた茨城
もはや何もかもいなくなり佐藤公威を愛でるチームと化しそうな新潟
…三遠がマシに見えてきたのは私だけなのでしょうか?
もしかすると何もしなくとも残留できる世界がそこにあるのかもしれません。